広島サミット

アメリカのバイデン大統領が連邦政府の債務貸付問題の対応の為に今月19日から開催のG7サミットを欠席するかもしれない・・という状況になっていた様ですが、来日はするものの、連邦議会の状況によっては予定を繰り上げて帰国という形になる可能性もあるようです。広島でサミットを開催すると決定した時、よくアメリカを説得出来たなぁと思いました。広島サミット=原爆投下への贖罪をアメリカに強いる形になるからです。アメリカ政府内には政党に関係無く日本への原爆投下を非難・否定する風潮を許さないという「伝統」がありますから・・。しかし広島出身の岸田総理がどうしても広島で開催したいと強く主張したので、アメリカも一旦はそれを受け入れたフリをしたのかなと思います。あからさまに広島を拒絶すれば日本の国民感情を害し、世界から非難される恐れがあるからです。直前になってから適当な理由を作ってサミットを欠席又は途中退席しようという心積もりだったのではと思いますね。貸付問題を巡っての民主党共和党の対立なんて猿芝居で、民主共和両党がグルになってサミットをサボる計画だったという可能性もあります。連邦政府の借入金問題なんていつも同じ展開で落とし所も決まってますし。アメリカ(の白人社会)は末だに原爆投下について検証・議論することすら避けています。アメリカの軍部や退役軍人団体も「ヒロシマ」については常に神経を尖らせています。以前にオバマ大統領が広島を慰霊訪問した際にはアメリカ政府内でも反発する議員が多かったようですが、オバマ大統領はアメリカの黒人としての立場から「白人のアメリカ」がアジアを侵略した歴史を考慮して広島訪問を決断したようです。従って必ずしもアメリカ政府全体の総意では無かったと言えます。アメリカ政府としては、以前にオバマ大統領が慰霊の為に広島を訪問したのだからそれで十分だろうというのが本音だろうと。

岸田総理が広島でサミットを開催したいと願った事は当然であり、正しい選択だったと思います。ただ、日本としてはアメリカの立場にも配慮し、途中退席したとしても容認するしかないと思いますね。広島から核の抑止を世界に訴える事は大切ですが、その一方でロシアや中国の侵攻に備える為にアメリカの核戦術・軍事協力が必要になると思いますし・・。核といえば、ウクライナの戦況も更に泥沼化していて心配です。ロシアの核使用を誘発する事態にならなければ良いのですが・・。