男女同権

欧米から広がった男女同権の意識は民主主義によって推進・確立されました。民主主義の母体は産業革命と資本主義ですから、産業革命の「知の広がりと知の自由」が男女同権の根源とも言えるでしょう。日本は男女同権の意識が低いと欧米から指摘されていますが産業革命や資本主義の黎明とは無関係で民主主義の本格的な導入も第二次大戦後であり、女性の参政権なども戦後になってから初めて認められました。ですから男女同権についての意識改革も欧米と同じスピードで進める事は難しい、それは仕方のない事だと思います。

男女同権をもたらした産業革命や民主主義の「知の世界の広がり」は、科学技術・・電気やガス等のエネルギー開発技術を始めとするより高度な技術・思考の広がりであるとも言えます。それらはいわば脳の中の革命であり、生殖本能や生存本能といった肉体的な本能に基づいた思考とは別次元なので無性的であり、必然的に男女の性別を意識する事自体が邪魔になるのかもしれません。一般的に民主主義や男女同権は「平等」「人権」や「法的権利」といった社会的な分野で語られる事が多いのですが、人の脳の中で何が変化し、それがどう民主主義や男女同権に結び付いて行ったのか、生物学・生命科学脳科学的観点から、そうした社会システムが形成された過程を解明して欲しいなとも思いますね。生命科学・進化論的に見て必然的に生じた脳の変化であり、それが現在の社会形成に繋がったと。それが解明・証明されれば社会や人心を支えることに繋がるんじゃないかと思いますね。産業革命から生まれた民主主義、民主主義を基盤とする人権や平等といった概念が倫理や道徳、法的理論といった根拠だけでは説得力に欠ける面があるのはその為なのではないかと思いますね。