アジア人であり、モンゴロイドの特徴を備えている日本人はコーカソイドの白人やネグロイドの黒人とは外見上様々な点で違いがあります。顔立ち、体格、声や肌の質、目や髪の色･･。そうした違いがある故に外国、特にアジア以外の欧米圏で白人や黒人に差別されたり、差別感情の激化によって暴行や殺人の被害者になってしまう場合もあります。コロナ禍の時期のアメリカでアジア人差別がエスカレートし、N.Yで日本人の音楽家が暴行され重傷を負うといった痛ましい事件も起きました。｢中国がコロナウィルスの発生源だ｣という噂が広がっていた為にアジア人ヘイトが高まったという背景もありますが、アメリカではコロナ禍以前からアジア系に対するヘイト行動が多発し社会問題になっていました。私は海外で生活した事も無く、若い頃に格安海外旅行で幾つかの国をチラッと覗き見した程度なので欧米の人種差別の実態は直接的には知らないのですが、日本でも人種差別はありますし、人種に限らず容姿･年齢等による差別が存在する現実を考えれば欧米でのアジア人ヘイトがどういった状況なのかは想像できます。世界の人口が増えて行く中で食料や各種資源、土地を巡っての争奪戦は激化し、それによって人種間の衝突も益々深刻になって行くだろうと思います。高い語学力、能力･技術力を持っていても人種を理由に不当に扱われる事が増え、更に人口増加で競争も激しくなっている。近年、海外を目指す日本の若い世代が減少しているのも、そうした実情を見聞した上で日本を選択した結果なのかもしれません。一方で、あらゆる差別･ハラスメントを認識して排除しようという世界的な潮流が広がりつつありますので、その流れに期待しています。
