終戦記念日

今日は終戦記念日です。
1945年の終戦から77年、国民の殆どが戦後生まれとなりました。つくづく、アメリカが戦後日本で施した教育は徹底していたのだなと思います。アメリカは「敵は『戦争』であってアメリカではない」という思考を日本人に叩き込んだ。どう考えても日本の軍国化は欧米のアジア侵略・植民地化がきっかけになっているのですが、しかしそんな事は考えてはいけないと圧力を掛けられ、日本人の戦後は思考停止したままの77年間でした。アメリカとの関係について公的に議論分析する事も出来ないまま、物事の本質を遡及して究明する事も出来ないまま思考停止状態だったのだろうなと。2001年9月11日にアメリカで同時多発テロが発生し、アメリカ国防総省に旅客機が突っ込んだ時、私は「日本の社会秩序が崩壊する」と考えて焦りました。日本の社会はアメリカの管理監視下にあるからこそ保たれているのだと。私は日本を信用していなかったのです。これは自分自身も気付いていなかった自分の本心でした。「アメリカはアラブに潰される。日本は戦前に逆戻りだ。もうダメだ」と。冷静に考えれば、そんな極端な事態になる訳がないのですが、その時は本当に日本の社会基盤が崩壊してしまうような危機感を抱きました。なぜなら日本が自分で築いた基盤ではないから。日本は思考停止したまま、つまり日本の本当の思考水準は戦前のままのレベルだと私は無意識に認識していた。外国人研修生を奴隷のような酷い扱いで虐げ、しかも国がそれを黙認している。そしてそれを糾弾していたのが欧米の人権問題監視組織だった。似たようなケースは他にも多々あります。アメリカを恐れる余りアメリカとの関係についての思考が停止し、それが他のあらゆる分野での自発的思考の停止に繋がっているのではないかと思います。民主主義や人権についても、思考停止したままなのでその本質や根源を理解して社会の内部に取り込めていない。今も前近代的奴隷制度をコソコソ作って世界から非難されている状態です。だからこそ私はアメリカの同時多発テロの時に日本から脱出したいとまで思ったのかもしれません。思考が停止しているという事は時間が停止しているという事でもあります。今は1945年です。日本の戦後はまだ始まってもいない。アメリカを恐れず第二次大戦の根源について議論できる土壌を作って初めて1945年から1946年に進めるのではないかと思います。その結果、欧米を憎悪して復讐心に駆られるだろうか?私はそうはならないだろうと思います。日本人は物事を深く考え、その本質を理解出来る能力があると思いますし、欧米を超える価値観や思想を生み出す事も出来ると思っています。だからこそ、自由に思考できる第一歩を踏み出して欲しいと思います。