古代の秋

夏の暑さも峠を越え、少し過ごし易くなりました。私は夏バテと風邪で体調を崩し週末は家で静養です。もう秋の気配ですが、今年は奈良の方に旅行に行きたいなと思っています。親戚が奈良に住んでいた時期があり、子供の頃に何回か遊びに行ったのですが気候が暖かくて良いところです。古代、長く日本の首都であった場所ですが、平城京を最後に首都は山城(京都)に移されました。首都を奈良(大和)から京都(山背・山城)に移したのは桓武天皇ですが、天皇自身は奈良で育ち奈良で青年・壮年時代を過ごした「奈良県人」とも言えます。(母方は京都出身ともいわれています)天皇は京都に遷都した後も何かと理由をつけては奈良を訪れて滞在し、更に南の和歌山の高野山詣でにも出向いています。奈良には京都への遷都に反発する政治・宗教的勢力が多数存在していましたから主に政治的な理由で奈良やその近域に行幸していたと思われますが、やはり故郷である奈良地域への愛着が強く、望郷に近い思いもあったのではないかと思います。無論、京都は水源豊かで風光明媚な良い土地ですが、人生の大半を過ごした奈良への思い入れは強かったのでしょう。
古代の風景を連想させてくれる場所は、現実から解放される感じで癒されます。