ウクライナ情勢

ロシアによるウクライナ侵略戦争は、ウクライナ軍の反転攻勢によってロシア軍をやや押し戻している状況で、ウクライナのゼレンスキー大統領は更なる支援を欧米諸国に呼び掛けています。ただ、ウクライナ軍が戦況で逆転すれば、ロシアのプーチン大統領が最終手段としてウクライナに核爆弾を投下する懸念が強まります。世界の穀物庫であるウクライナ放射性物質に汚染されれば世界は深刻な食糧不足に陥り、世界経済に大きなダメージを与え、それによって「アラブの春」のような政情不安の波が世界中に広がるかもしれません。ウクライナのゼレンスキー大統領が早い段階で親ロシア派に政権を譲っていれば・・という気もしますが、ウクライナ国民が選択した結果ですから仕方ありません。ゼレンスキー大統領は元々は俳優兼テレビドラマプロデューサーで、テレビドラマで大統領役を演じた事で人気が出て、そのドラマでの大統領像を夢見た国民の後押しで政治経験ゼロのまま大統領の座に押し上げられた人です。政治経験豊富なプロの政治家なら、政治とは妥協と交渉なのだという事を心得ています。そうした政治家が大統領だったなら、ウクライナの難民も戦死者ももっと少なかったかもしれませんし、中途半端な反撃をして核戦争を誘発する心配もなかったのかもしれません。もしプーチン大統領ウクライナがどう動こうとも最初から核爆弾を使用するつもりであったとしても、交渉によってそれを止めさせる事ができたかもしれません。ロシアに奪われた領土も、プーチン大統領の死後に民主的な手法でウクライナに返還される可能性があります。その土地に住む人々が望むのであれば、将来的にウクライナに戻ってくる可能性が高い。物事を長い目で見て、国民の生命と財産の保全を最優先に考えるのが政治家の仕事です。「人は城、人は生け垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」という言葉は武田信玄だったでしょうか。一つの民族としての結束力を固めて国の威信を守りつつも、軍事力で上回る相手には、直接対話で相手を懐柔して恨みを買わないように上手く交渉する・・たとえ国土が分割されても、その土地に住み続け一つの民族としての結束力を堅持していれば再び一つの国として再統合できる、だから無謀な戦争はせず、まずは人命優先で交渉し国民が自国に住み続ける事が出来るように妥協点を探る・・そういった長期的な視点を持った政治家を自国のトップとして選ぶ事は大切だなと思いますね。